2006年06月30日

金色の女神の下で

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今日は2日目の休み。体をゆっくり休めたいところだが、僕にとって休みの日は勝負の日!迷わず1日早くベルリンへ入ることにした。昼に到着し、まずカフェで炭酸水を飲みながら、何処に行くかを考えていた。4人組のイギリス人が、楽しそうに自転車に乗っている。レンタサイクルが近くにあるとの事だった。1日7€(¥1,100)の自転車は、アメリカンスタイルのビックウィールだった。僕のイメージするベルリンには、かなりミスマッチに思えた。

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観光名所や住宅街をのらりくらりと気ままに走った。しばらく走っていると、目の前に黄金色に輝く女神の塔が現れた。

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芝生ではドイツ人には見えない若者たちがボールを蹴っていた。近くに行き声をかけると、エストニアからとのこと。インターネットでチケットを手に入れたらしく、明日の試合のドイツ vs アルゼンチンを見に来たそうだ。その後は車でチェコに移動して、彼らの旅は続くとの事だった。僕も思い出した。彼らとおなじように、車でヨーロッパの国々を横断していた日のことを。しばらく彼らと話し込み、お互いの検討を祈って別れた。

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自転車を返したのは、借りてから5時間も後のことだった。慣れない自転車でのサイクリングということで、お尻がかなり痛くなっていた。

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2006年06月29日

ガーナ人々

僕らメディアは大騒ぎしている。FIFAが多くのメディアを呼んだため、人数が多すぎて取材できない人が続出している。残念ながら僕もそのうちの一人で、もうかれこれ5試合も取材が出来ていない。今日はブラジル vs ガーナの取材。リクエストを出していたけど、またFIFAから取材断りのメールが届いていた。だから、試合会場のドルトムントには行かず、フランクフルト市内にあるガーナ人が経営するお店に行ってきました。

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ここ最近、僕が撮ろうとするチームはみんな負けてしまう。喜びのイメージが少なくて、悲しみのシーンが多くなるが、僕は断然、喜びのシーンよりも負けのシーンの方が好きだ。

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ロスタイムに入り、一人のガーナ人が、審判の判定に激怒して「これは人種差別だ!」と、試合終了の笛を待たずに、血相を変えて店を出て行った。皆はその行動に大爆笑した。試合に負けたけど、ガーナ人には笑いがあった。

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2006年06月27日

ガーベラのバッジ

オランダ vs ポルトガルの一戦は、どうしてもオランダで表現したかったので、僕は車をアムステルダムへと飛ばした。日曜日で、しかも雨が降ってる事も重なってか、街には人がいなく、閑散としていた。ところが、試合が始まる一時間前になると、どこからともなく人が湧いてきて、バーやカフェはあっという間にオレンジ色で染まった。何軒か歩き回って、撮影をするお店を決めた。店内には、目がくらみそうなくらい派手な飾りつけがしてあった。

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試合が始まると、お客さんは立ったり座ったり、手を挙げたり下ろしたりと、リアクションが凄かった。オランダの選手が退場になった場面では、「ドスン!バン!ガシャン!」いろんな音が一斉に聞こえた。嫌なムードが続いていたので、僕はお店を変える事にした。雨が降る人気のない街に、時折聞こえてくる歓声。こんな時間が、たまらなく大好きだ。

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最後に行ったバーで、試合の決着がついた。オランダは負けてしまった。大柄な男がカウンターに頭を伏せてうなだれている。彼女に抱かれている者もいる。先程までの歓声は消え、お店には気の抜けた実況の声だけが流れていた。スクリーンに映し出されるのは、飛び跳ねるポルトガル選手。それをじっと見つめている人、罵声を浴びせる人、残っていたビールを飲まずに店を出て行く人、、、。悲しみの表現も十人十色だ。

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試合前に話した男が僕の所に来て、「態々オランダまで写真を撮りにきたのに、良い所を見せられなくて悪かったな」そういうと、首からぶら下げていた僕のIDカードのヒモに、大きなバッジを付けてくれた。それはオレンジ色したガーベラの花のバッジだった。

2006年06月22日

川辺で飲んだビール

ゆったりと流れるライン川のほとりでは、太陽の日差しを楽しむ人、草サッカーをする人、皆が思い思いのスタイルでワールドカップを楽しんでいた。

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フランクフルトのパブリックビューイングは、ライン川の真ん中に作られた巨大オーロラビジョンで観戦できる。両岸から見ることの出来るテレビは珍しい。ビックカードのオランダ vs アルゼンチンの試合が行われるということで、開始4時間前から大勢のファンでごった返していた。

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今日は色んな人から声を掛けられたが、掛けられる言葉が「もっと楽しくやろうぜー!」とか「写真撮りすぎて元気ないのか〜!」など、大きなお世話な言葉だらけだった。被写体を必死に探す僕の表情は、相当この場所とミスマッチだったに違いない。周りとの温度差があることに気付かされた僕は、まずは自分が皆と一緒に飲むことだ!と思い、早速ビール買ってその辺のオランダ人と乾杯をした。川辺で飲むビール、それに仕事中に飲むビールは格別に旨かった。三杯ほど飲んだところで、僕のエンジンは全開となり、撮影を再開させた。

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試合は、はっきり言って面白くなかった。でも今日の収穫は沢山あった。なによりも、ビールを最高なロケーションで飲めたこと、それにパブリックビューイングという、新しいサッカーの見方を体験した事だった。

マネキン

コスタリカ vs ポーランドに行って来た。両チーム共に2敗していて、既に予選敗退が決まっている。どちらも最後に勝って気持ち良く母国に帰りたかっただろう。試合はポーランドが2-1で勝ち、結局我がコスタリカは、一勝も上げることが出来なかった。テンションが下がったまま、試合後は予約していたハノーバーのホテルへと向かった。連日の疲れをバスタブに浸かって癒そうかと思っていたら、サイレンを鳴らしたパトカーが何台もホテルの前を通り過ぎて行った。ファンが暴れだしたのかも知れないと思い、お風呂は後にして再び街へと繰り出すことにした。ホテルからそんなに遠くない場所で、20人ほどの警察がポーランドサポーターを囲んでいた。どうやら調子に乗ったファンが暴れたようだ。出血もしている人もいた。楽しいサッカーを見に来て、警察に逮捕されるなんて馬鹿げている。でも、そんなシーンに何故か興奮してしまう(笑)。現場の少し離れた場所では、温厚な性格のコスタリカ人が見物をしていた。

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ドイツがエクアドルに勝ったこともあり、街には地元の人が溢れていた。クラクションを鳴らしながら通り過ぎる車。ビール片手に勝利の雄たけびを上げる人。街は喜びに満ちていた。

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酔っ払いから声を掛けられたり絡まれたりするけど、そんな時に叫ぶ言葉は「ドイチュラ〜ンド!」。大抵うんちくは聞かずに済み、余計な話しになることなくその場を離れられる。街を歩き回り、すっかり日が落ちようとしていた。自分が何処にいるのかも分からなくなっていて、気がついてみるとネオン街に入り込んでいた。そんな場所でもサッカーが存在していた。セクシーなマネキンが、僕に向かって微笑みかけていた。

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2006年06月17日

記者席でも真剣勝負

今日はオランダ vs コートジボワールの試合だった。コートジボワールは負けてしまったが、なかなか良いチームだった。いつもはピッチから撮影するけど、今日はメインスタンドからの撮影。僕がいた場所には、様々な国からやって来たテレビやラジオのメディアがいた。その中に、一際うるさい記者がいた。コートジボワール人だった。記者席は面白い。ここでもお国柄が見え隠れする。大きなリアクションは、大体アフリカかラテンの国の人だった。

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スペイン語のテレビの実況が声が聞えた。どこの国かは分からなかったけど、これまた声もリズムも最高だった。今日はこうして、記者席で仕事をしている人たちを撮ってみた。試合中、隣のドイツ人カメラマンに「試合撮らないの?」と聞かれた。無理もない。ピッチに背を向け続けているカメラマンなんていない。でも僕にはこれが、サッカーの最高なシーンの一つとなっている。

2006年06月16日

クラウス

クラウスから電話が入ったのは、開幕直前の6月9日。僕はミュンヘンスタジアム行きのメディアバスで移動をしていた。彼との出会いは、昨年、ドイツ各地で行われていた「コンフェデレーションズカップ」でのことだ。スタジアムで一際目立つ格好をした中年サポーターを発見し、声を掛けて写真を撮らせてもらって以来、友人として連絡を取り合っていた。彼の自宅はニュルンベルク郊外にある。僕は待ち合わせの時間の19時に彼の家がある通りまでたどり着き、そこで電話をかけた。5分程で現れた彼の服装は、相変わらず派手だった。ドイツカラーの帽子に、西ドイツ時代のユニフォーム。自転車の荷台にはドイツ国旗がちょこんと刺さっていた。再会を分かち合い、僕を家へと案内してくれた。広々とした緑豊かな住宅街に彼の家はあり、玄関までやってくると「ちょっとまっててくれ」と僕に告げ、走って家の中へ入って行った。それにしても、広い。6畳2間で生活している僕には、羨ましいの一言。しばらくたっても彼は現れないので、玄関まで行こうとしたら、上から声が聞こえた。

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クラウスは、屋根の窓から顔を出し、ドイツの国旗を飾っている。「大きな試合があるときは、家に国旗を掲げるのが習慣なんだ」と、サッカーフリークな彼は嬉しそうに言った。

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親戚や家族が続々と集まってきて、ビールで乾杯した後、ドイツ vs ポーランドの試合が始まった。
試合はロスタイムでドイツが一点をもぎ取り、辛勝。クラウスは90分間、頭を抱えたり叫んだり、もうそれはそれは大変な騒ぎだった。僕はドイツを応援していた。勝ってもらわないと、帰るときに気まずくなると思ったからだ。別れの時、クラウスが最高な笑顔で僕を見送ってくれたのは、言うまでもない。

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2006年06月14日

デリー

「負けちゃったね、しかもかっこ悪い負け方だったね」サッカーのルールも良く知らない妻からのメールだった。試合終了のホイッスルが鳴り響くと、僕は仕事を忘れ、カメラのファインダーから目を外していた。悔しさと怒りがごちゃごちゃになった感情を、必死に抑えようとしていた。両チームがフィールドをさっても、黄色のシャツを着た大群は、天に向かって叫び続けている。

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誰一人と帰ろうとしないオーストラリアサポーターを横目に、ピッチを去ろうとしたとき、背後から誰かが肩に手をかけてきた。デリーだった。デリーはオーストラリア人のカメラマンで、彼とはオーストラリアに住んでいた頃からの付き合いをしている。僕の顔を見ると、彼も寂しそうな表情をした。僕に最大の敬意を示してくれた彼はひとこと、『 I'm sorry 』と、僕を気遣った。既に満タンになっていた涙の貯蔵庫には、もうこれ以上溜めるスペースは残っていなかった。

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2006年06月11日

スタジアムまでの道

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昨夜(6月9日)の開幕戦は、4-2で開催国のドイツが勝利した。僕としては、コスタリカのカメラマンということで非常に残念だったけど、ドイツから2点を奪った。チョぺ(ワンチョペ)には、大きな拍手を送りたい!ミュンヘンから宿のあるフランクフルトに戻ると、朝の4時半になってしまった。そのまま仕事をして、2時間半後にはイングランド×パラグアイの会場に向かった。眠いなんて言ってられない。試合は時間通り始まる。トラムに乗り込み、いざ出陣!スタジアムまでの道のりは楽しい。人々は皆よろこびに満ちていている。

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トラムの中で、ドイツカラーのヘアーバンドをした少女がじっと僕を見ている。どこにいっても、なぜか目立ってしまう。(苦笑)

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スタジアムの駅に到着すると、地下道にはタイルで作った絵があった。あまりに可愛らしいのでシャッターを切った。

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歩けば歩くほど色々なシーンに出会える。歩けば歩くほど幸せな気持ちになれる。サッカーって素晴らしい!

2006年06月09日

カレー

いよいよ明日からワールドカップが始まる。朝から心が弾んでいた。開幕戦はドイツ vs コスタリカ。バラックは欠場のようなので、コスタリカにチャンスはあるかな?今日はカレーを作っていたから、1カットも写真を撮らなかった。ポーク・ビーフ・チキンと3種類作った。大会が始まると、決勝ラウンドまでは外食する暇もないいよいよ明日から始まる。キックオフは18:00!

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2006年06月08日

ブンデスバーン

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今大会、プレス関係者は【DB】〔ドイツ・ブンデスバーン/ドイツ国鉄〕に頭が上がらない。DBはプレスに対し期間中、ICE(新幹線)を乗り放題という太っ腹でサポートしてくれるからだ。移動費が1日平均2万円以上掛かると噂されていただけに、本当に嬉しいサービスとなった。日本では、連日ワールドカップの情報が、テレビや新聞で飛び交っていると思うけど、ここフランクフルトでは、相変わらず普段と変わったことはない。

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2006年06月07日

アウトバーン

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1000キロは走ったか!朝からコスタリカ・エクアドル・パラグアイと、3カ国の合宿地を訪ねた。アウトバーン(高速道路)をひたすら走ってミュンヘンへと向かっていた。田舎道では、村の教会の鐘の音が、風に乗って聞こえて来る。この時期、道路脇に咲くポピーやラベンダー、菜の花が鮮やかだ。車を止めて、菜の香りのする空気を思い切り吸い込んでみる。リラックスした時を過ごし、目的地のミュンヘンに無事到着した。

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2006年06月06日

フランクフルト

今日は午前中、フランクフルトのスタジアムへ、IDカードの受け取りに出掛けた。とても気持ちの良い朝で、真っ青な空には白い雲がふわふわと広がっていた。昨年のコンフェデレーションズカップで何度か足を運んだスタジアムだけど、やっぱりワールドカップとなるとオーラが違う!

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会場の周辺は、まだ大会が始まっていないこともあり、警備は厳しくなかった。ピッチに通じる薄暗い通路を歩いていると、試合で使われるゴールポストが立てかけられていた。ドキっとした。これからワールドカップで使用されるゴールが、静かに出番を待っていた。ポストと壁の間には、エアーキャップが巻かれていた。ピッチでは作業員がベンチを作っていた。グラウンドキーパーが丁寧に、全神経を集中させてマシンを動かしていた。

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中央駅周辺は、祭日ということもあり閑散としていた。街にはまだワールドカップの雰囲気はなく、
いつものフランクフルトとそんなに変わった様子はなかった。明日はコスタリカとエクアドル、
それとパラグアイの合宿地へと行って来ます!

2006年06月05日

ドイツへ

とうとう出発の朝がやってきた!静かな寝息を立てる娘の顔を見ていると、「やってきてしまった・・・」と言った方が正しいかもしれない。そっとキスをして忍び足で自宅を後にした。新宿のリムジンバス乗り場では、後輩のカメラマンが眠そうな顔をして突っ立っていた。彼もまた昨夜は3時間しか寝ていないとのこと。僕らはバスが動き出したと同時に眠りに落ち、目を覚ました時は検問所だった。

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空港ロビーにはアラブの航空会社、エミレーツの四角いブースがあった。4面あるうちの一つは、大型スクリーンでサッカーの映像が流されている。他にも壁にはフランス代表のアンリの等身大が飾られていていた。オランダ・スキポール空港に到着。ロビーには、お馴染みの派手なオレンジ色のオランダカラーで一杯になっていた。大会マスコットのゴレオもあったが、オレンジ色で染まっていた。

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明日はプレスパスを受け取りに、フランクフルトのスタジアムに行く予定。ドイツは少し肌寒い感じです。これから来られる方、上着が必要かと思われます。地元の人がマフラーしてました。

2006年06月04日

少しお別れ

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出来るだけ毎日・・・なんて言っておきながら、3日坊主ならず1日坊主。いくら時間があっても足りないハードな日が続いている。

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2006年06月01日

皆さん、こんにちは。

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今日から7月9日のファイナルまで、2006ドイツワールドカップで見たことをありのままに、出来る限り毎日、写真とちょっとした日記で楽しんでもらえたら嬉しいです。約一ヶ月間お付き合い頂き、是非一緒に盛り上げてもらえたらと思います!

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