2009年12月01日

- 7 -

FC町田ゼルビアの最終戦は、北九州のアウェーで行われた。この試合の注目は、勝又だった。前節、ほんの僅かな時間しかフィールドに立てなかったので、本当の意味での復活を確認するのは、最終節の北九州となった。来シーズンを思うと、この試合で少しでも感覚を取り戻して欲しいと願った。

PKY09Y29_0226s.jpg
後半10分、勝又がピッチに入ってきた。怪我の影響か、テーピングを巻いているせいなのか、歩くバランスが少し崩れているようにも見えた。中盤から、勝又にボールがドンドン集まってくる。いや、勝又がボールをドンドン集めていた。ゴールを背にしてボールを受け、相手DFと直ぐに向き合う。距離を測ってコースを決めるとボールを蹴り出し、相手を置き去りにした。勝又が戻ってきた瞬間だった。

PKY09Y29_0114s.jpg
試合は1−1の引き分けに終わった。勝又は天を仰いだ。北九州のGKが勝又に歩み寄り、長い間、声をかけていた。その後10番、16番、5番と続いて勝又に集まった。「良く戻って来たな」「もう大丈夫そうだな」「J2でまってるからな」。そんな声が飛び交っているように思えた。

戦いが終わったフィールドでは、昇格セレモニーが行われていた。普段、JFLではあり得ないほど多くの報道陣が、北九州の記念撮影に群がっていた。ガラリとした町田のベンチに、竹中コーチと修行、そして勝又の姿があった。悔しそうな表情の2人に対して、勝又の表情は晴々とスッキリしていた。彼だけにしか味わえない何かを感じているようだった。

PKY09Y29_0337s.jpg
北九州戦でつまずき、北九州戦で帰って来た男。曇り空に鳴り響いた試合終了を告げる笛の音は、来シーズン開始の笛でもある。再び、背番号7が走り出す。

PKY09Y29_0289s.jpg