2010年06月14日

本当のカメルーン人

ブルームフォンテーンは晴天だった。空気は冷たく、夜の冷え込みが気になった。僕は何を血迷ったのか、Tシャツとフリースという、かなりの軽装で現地に降りたってしまった。すっかり寒い場所だということを忘れていた。ショッピングセンターでインナーを買おうと探し回ったけど、もう既に売り切れだった。後はもう、自分の蓄えた脂肪に頼るしかなかった。

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早いランチを一人でとった。試合開始6時間前にも関わらず、既に日本人が溢れていた。僕も含め、日本人のパワーは相当な物だ。景気が良い時代ではないのに、サッカーともなれば、4年後に見据えて貯金をし、更に会社を辞めてまで地球の裏側まで駆けつける人がいる。僕には出来ない事だから、唯々驚くばかりだ。居心地の良いウエスタンスタイルのレストランで、バッファローウィングとビールを楽しむ。W杯恒例の街の雑感は、会場に向かうバスの中から数カットシャッターを切っただけに留まった。

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最悪の事を考えてしまうと、やはり街には足が運べない。案の定、街では無かったが、早速カメラマンが羽交い締めにされ、機材などを盗まれたとの情報が入る。僕もその現場を数時間前に歩いていた。でも、普通に歩いていたわけではない。数十メーターごとに後を振り向き、立ち止まり、反対側の道を歩いたりと、警戒心の強い動物のような行動をとりながら歩いていた。旅には落とし穴が幾つもある。災難だったが、危機感と警戒心を維持しなくては、最悪な結果に繋がってしまう。

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スタジアム周辺では、カメルーンのサポーターを探した。現地人がカメルーンのユニフォームを着ていたりするので「本当のカメルーン人」を探すのに手こずった。まあ、実際のところは僕の撮った人もカメルーン人だったのかは定かでは無いが、思い込んで撮影を続けた。日本の大事な初戦が始まった。嬉しい事に、僕の周りには「本物のカメルーン人」がいた。

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服装とそのリアクションからは疑いようのない、本物のカメルーンの人に間違いはなかった。試合に見入る人々の顔を眺めているのは、どんなスーパープレーを見ているよりも楽しい。日本は勝利し、僕は早足に空港へと向かった。

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空港に到着すると、カメルーンのバスがやって来た。スタッフが忙しそうにバッグをセキュリティーに預けていた。雑に放り投げられたバッグの山は、負けたチームを象徴するかのような光景だった。

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